Fame At Last |
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Georgie Fame |
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2006/ ユニバーサル/ CD | |
ついに栄光が! なんて自分の名前にひっかけた粋なタイトルをもつ1964年に発表されたセカンドアルバム。ほぼ同じ音楽性をもつ次の“Sweet Things”がソウルが軸になったアルバムだとすると、こちらのほうはややジャズの比重が高い感じでしょうか。 ご存じのとおり、ジョージィには「どんな曲を歌っても決して重くならない」という希有な個性が備わっているわけですが、それはこの初スタジオ作から貫かれています。とにかく印象に残るのは、デビュー盤のライブの勢いそのままに、実に溌剌と演奏していること。[1]のRay Charles(またはTitus Turner)をカバーしたオープニングナンバーから軽快に飛ばしていきます。そして、まるでMarvin Gyeの“Pride And Joy”におけるMartha & The Vandellasのように女性コーラスがハジける[2][3]が続き……、とここまで書いていま気づいたんですが、思い切りカバーしてましたね、この曲。ということは、「[9]をやるなら女性コーラスが必要だろ。んで、せっかく連れてきたんだからついでにほかの曲も録っちゃえ」というノリで、[2][3][8][9]をまとめて録音したのかも。ともあれ、ジョージィと女性コーラスという組み合わせはけっこう珍しいので、記憶にとどめておくべきこのアルバムの特徴といえるでしょう。 もちろんすべての曲が最高なアルバムですが、なかでも個人的なフェバリットナンバーは[5]。ポップでジャジーでスウィートなこの曲には、ジョージィの良いところがすべて詰まっていると思います。【K】 |